ゲンゴロウのパリ日記

くまのゲンゴロウが,一年間のパリ生活を綴るブログ。

ベルサイユのゲンゴロウ

こんにちは、ゲンゴロウです。

このたび、ついに、あのベルサイユ宮殿を訪れてきました。

f:id:gengorodeparis:20150615010130j:plain

 

ベルサイユはパリから列車で約20分のところに位置しています。

宮殿が造営されるまでは、単なる狩猟地だったそうです。

f:id:gengorodeparis:20150615233422j:plain

 

そこに巨大な離宮を出現させたのが、太陽王ルイ14世。

なので、この日は、彼に敬意を表して、百合の花のタックピンをセレクト。

f:id:gengorodeparis:20150615010406j:plain

 

宮殿に入ると、まずは王の礼拝堂が訪問者を迎えてくれます。

やっぱり、フランスは「教会の長女」なんですね。

f:id:gengorodeparis:20150615010620j:plain

 

内装はとにかく豪華そのもの。

大理石のレリーフに、黄金の壁飾り、壮麗なシャンデリア。

さすがに太陽王の威信をかけた建造物だけのことはあります。

f:id:gengorodeparis:20150615010649j:plain

 

ベルサイユ宮殿といえば、なんといっても、鏡の間。

想像した以上の華麗な大広間です。

f:id:gengorodeparis:20150615010930j:plain

 

ここは王と王妃の住居をつなぐ廊下なのですが、

公使との謁見や祝賀会などにも使用されたとの由。

天井には華麗な壁画が描かれ、無数のシャンデリアが広間を照らします。

f:id:gengorodeparis:20150615011743j:plain

 

部屋の名称は、壁一面が鏡面に覆われていることに由来します。

今と違って、当時の鏡は貴重品だったのではないでしょうか。

鏡をふんだんに用いたこの壁も、当時としては贅を尽くしたものだったに違いありません。

f:id:gengorodeparis:20150615011107j:plain

 

国内外の観光客が、雲霞のごとく押しよせてきます。

太陽王が国庫を疲弊させてまで造り上げたこの宮殿が、

今ではフランスの観光資源として、国の財政に貢献しているなんて、

歴史の皮肉を思わずにいられません。

f:id:gengorodeparis:20150615011821j:plain

 

でも、ベルサイユといえば、やっぱりマリー=アントワネットですね。

パンがなければケーキを食べなさい、といって断頭台の露と消えた悲劇の王妃です。

f:id:gengorodeparis:20150615012433j:plain

 

こちらが女王様の寝室。

パリ市民たちが飢餓を訴えてベルサイユに押しかけてきたとき、

彼女はベッド脇の小扉から脱出したそうです。

f:id:gengorodeparis:20150615012512j:plain

 

彼女が愛したことで名高いトリアノン離宮に行くには、

ベルサイユの広大な庭園を横切らなくてはいけません。

徒歩で行くのはけっこう大変なので、ミニバスが往復しています。

f:id:gengorodeparis:20150615013010j:plain

 

これがマリー=アントワネットのトリアノン離宮。

自然に囲まれて、こぢんまりとした建物からは、

儀礼尽くめの宮廷生活に疲れ果て、癒やしを求めた彼女の心情が偲ばれます。

f:id:gengorodeparis:20150615013217j:plain

 

女王の個室も、ベルサイユのそれに比べれば簡素そのもの。

でも全体がピンクの色調でまとめられて、可愛らしい感じです。

f:id:gengorodeparis:20150615013410j:plain

 

これは通称「愛の殿堂」。

ここで王妃は、恋人とのデートを楽しんだそうです。

f:id:gengorodeparis:20150615013734j:plain

 

そこから歩くこと、さらに10分。

ようやくトリアノンの田舎風離宮に到着です。

f:id:gengorodeparis:20150615013858j:plain

f:id:gengorodeparis:20150615014056j:plain

f:id:gengorodeparis:20150615014114j:plain

 

素朴な田園風景を愛した王妃が、

実物と見紛うばかりの農村を造り上げ、

そこに農夫を住まわせたと言われています。

f:id:gengorodeparis:20150615014519j:plain

f:id:gengorodeparis:20150615151522j:plain

f:id:gengorodeparis:20150615014548j:plain

 

でも、ここで働く農夫たちは、

毎朝、卵と牛乳を王妃に届けていたのですから、

実利的な意味もあったようです。

f:id:gengorodeparis:20150615014359j:plain

 

今でも、鶏、山羊、羊などが飼われています。

フランスでは人気の食材ホロホロ鳥(pintade)や、ウサギ(lapin)もいました。

ちなみに、フランスでは、ウサギは鳥肉専門店で売られています。

鶏の胸肉に似たアッサリした味で、ぼくの好物です。

f:id:gengorodeparis:20150615015109p:plain

 

でもやっぱり、こんな凝った農家を造り上げたところを見ると、

王妃は本当に農村の風景を愛していたのかもしれません。

それほどまでに、愛情溢れる可愛らしい集落でした。

f:id:gengorodeparis:20150615015444j:plain

f:id:gengorodeparis:20150615151544j:plain

 

こうしてぼくのベルサイユ訪問も終わりを告げました。

この日の気温は30度を超えて、真夏のような暑さ。

そんな中で、ベルサイユ宮殿とトリアノン離宮を徒歩で往復したので、

帰宅するころにはヘトヘト。

f:id:gengorodeparis:20150615015609j:plain

 

そこで、喉の渇きを潤そうと、近所の市場でスイカをゲット。

フランスのスイカは、日本のものよりもとても甘く感じられました。

また、お便りします。

f:id:gengorodeparis:20150615015936p:plain