こんにちは、ゲンゴロウです。
このたび、ついに、あのベルサイユ宮殿を訪れてきました。
ベルサイユはパリから列車で約20分のところに位置しています。
宮殿が造営されるまでは、単なる狩猟地だったそうです。
そこに巨大な離宮を出現させたのが、太陽王ルイ14世。
なので、この日は、彼に敬意を表して、百合の花のタックピンをセレクト。
宮殿に入ると、まずは王の礼拝堂が訪問者を迎えてくれます。
やっぱり、フランスは「教会の長女」なんですね。
内装はとにかく豪華そのもの。
大理石のレリーフに、黄金の壁飾り、壮麗なシャンデリア。
さすがに太陽王の威信をかけた建造物だけのことはあります。
ベルサイユ宮殿といえば、なんといっても、鏡の間。
想像した以上の華麗な大広間です。
ここは王と王妃の住居をつなぐ廊下なのですが、
公使との謁見や祝賀会などにも使用されたとの由。
天井には華麗な壁画が描かれ、無数のシャンデリアが広間を照らします。
部屋の名称は、壁一面が鏡面に覆われていることに由来します。
今と違って、当時の鏡は貴重品だったのではないでしょうか。
鏡をふんだんに用いたこの壁も、当時としては贅を尽くしたものだったに違いありません。
国内外の観光客が、雲霞のごとく押しよせてきます。
太陽王が国庫を疲弊させてまで造り上げたこの宮殿が、
今ではフランスの観光資源として、国の財政に貢献しているなんて、
歴史の皮肉を思わずにいられません。
でも、ベルサイユといえば、やっぱりマリー=アントワネットですね。
パンがなければケーキを食べなさい、といって断頭台の露と消えた悲劇の王妃です。
こちらが女王様の寝室。
パリ市民たちが飢餓を訴えてベルサイユに押しかけてきたとき、
彼女はベッド脇の小扉から脱出したそうです。
彼女が愛したことで名高いトリアノン離宮に行くには、
ベルサイユの広大な庭園を横切らなくてはいけません。
徒歩で行くのはけっこう大変なので、ミニバスが往復しています。
これがマリー=アントワネットのトリアノン離宮。
自然に囲まれて、こぢんまりとした建物からは、
儀礼尽くめの宮廷生活に疲れ果て、癒やしを求めた彼女の心情が偲ばれます。
女王の個室も、ベルサイユのそれに比べれば簡素そのもの。
でも全体がピンクの色調でまとめられて、可愛らしい感じです。
これは通称「愛の殿堂」。
ここで王妃は、恋人とのデートを楽しんだそうです。
そこから歩くこと、さらに10分。
ようやくトリアノンの田舎風離宮に到着です。
素朴な田園風景を愛した王妃が、
実物と見紛うばかりの農村を造り上げ、
そこに農夫を住まわせたと言われています。
でも、ここで働く農夫たちは、
毎朝、卵と牛乳を王妃に届けていたのですから、
実利的な意味もあったようです。
今でも、鶏、山羊、羊などが飼われています。
フランスでは人気の食材ホロホロ鳥(pintade)や、ウサギ(lapin)もいました。
ちなみに、フランスでは、ウサギは鳥肉専門店で売られています。
鶏の胸肉に似たアッサリした味で、ぼくの好物です。
でもやっぱり、こんな凝った農家を造り上げたところを見ると、
王妃は本当に農村の風景を愛していたのかもしれません。
それほどまでに、愛情溢れる可愛らしい集落でした。
こうしてぼくのベルサイユ訪問も終わりを告げました。
この日の気温は30度を超えて、真夏のような暑さ。
そんな中で、ベルサイユ宮殿とトリアノン離宮を徒歩で往復したので、
帰宅するころにはヘトヘト。
そこで、喉の渇きを潤そうと、近所の市場でスイカをゲット。
フランスのスイカは、日本のものよりもとても甘く感じられました。
また、お便りします。