こんにちは、ゲンゴロウです。
ご覧頂いているのは、ランスの大聖堂前にあるジャンヌ・ダルク像です。
国難を救った彼女は、この教会でシャルル7世を王位に就けました。
ここは、歴代の国王が戴冠式を行った聖地。
カトリックに帰依した最初の王クロヴィス以降、
この地で戴冠式を行わねば、フランス王とは認められなかったのです。
高く高くそびえ立つ大聖堂の鐘楼からは、
少しでも神に近付こうとした中世人の信仰心が偲ばれます。
正面入口では、通称「微笑みの天使」が
訪問者を優しく迎えてくれます。
中世彫刻の傑作で、ぼくの心も癒やされます。
内部も荘厳で、厳粛な雰囲気が漂います。
ステンドグラスもまばゆいほどです。
教会の名を高らしめているのは、ジャンヌ・ダルクだけではありません。
じつは、一部のステンドグラスを、シャガールが修復しているのです。
聖書の物語や聖人伝説が描かれています。
シャガールの手にかかると、十字架のキリストすら、どこかユーモラス。
ランスはシャンパンの町としても有名で、
数え切れないほどの酒造会社が軒を並べています。
20世紀初頭に建てられた工場の門には、
シャンパンの醸造過程を描いたモザイクがありました。
ランスの町が、とりわけぼくらになじみ深いのは、
藤田嗣治の手になる礼拝堂があるからでしょう。
建物内壁には、キリストの生涯が、あの独特の筆致で描かれています。
80歳を超えて、なお意気軒昂たる藤田は、
わずか3ヶ月でこれを完成させたそうです。
お土産は、ランス名産のビスキュイ・ローズ(バラ色のビスケット)。
砂糖をふんだんにまぶしながらも、アッサリとしたお菓子で、
シャンパンとじつに良く合います。
もうひとつは、フランス国王戴冠の地であることにあやかって、
王家の紋章である百合の花のタックピンをチョイス。
源氏の嫡流たるぼくも、いつか将軍家を再興するぞ!
また、お便りします。